2014年11月26日水曜日

レッドソックスが大型補強敢行

今季苦しんだレッドソックスが、FA市場を席巻する勢いで大型補強に乗り出した。
ジャイアンツからFAになっていたパブロ・サンドバル(28)と5年9500万ドル、ドジャースからFAになっていたハンリー・ラミレス(31)と5年1億1000万ドル(5年目は2200万ドルのオプション)で契約し、今季のFA市場の有力内野手2人を手に入れた。
まずサンドバルについてだが、パンダの愛称で親しまれる三塁手で体型に似合わぬ俊敏な守備とうまさを感じさせる打撃に定評がある。
パワーヒッターに見えるが20本塁打を超えたのは2度だけで、離脱も多いため100打点に到達したこともない。
もう一つ明確な弱点、あるいは持ち味と言い換えることもできるのはフリースインガーというスタイル。
四球をあまり選ばずどんどん振っていく近年あまり評価されなくなってきたタイプだ。
ここまで聞くとあまりいい選手には思えないが、彼が今回これほどの契約を手に入れた理由は2つある。
一つ目は当然年齢。
28歳というのはFA市場に出てくる中では比較的若く、長期契約のリスクも小さくすむ。
もう一つはポストシーズンでの活躍ぶりだ。
2012年と2014年の2度のポストシーズンにおいて彼は非常に高いパフォーマンスでチームを優勝に導いている。
大舞台の経験が豊富な若い選手は貴重であり、レッドソックスのようなチームにはそういう選手が必要だ。
また、本拠地がフェンウェイパークになることで彼の成績向上自体も計算の内にいれているというのもあるだろう。
彼は実は打者に不利なホームでの方がよく打っていたタイプだが、形状が特殊なフェンウェイではまた違った活躍ができるはずだ。
そのあたりも汲んでの5年1億ドル違い大型契約、彼がボストンで人気者になるのは間違いないがそれだけでなくチームをプレーオフに導くことができるだろうか。

ラミレスの方は語るまでもないスター選手、いや元スター選手といった方がいいだろうか。
マーリンズ時代はオールスターの常連だったが近年は怪我も多くそういったものから遠ざかっている。
2013年こそ獅子奮迅の活躍で復活を印象付けたが、今季はまた少しグレードが下がってしまった。
それでも並の選手と比べると大きく上回る攻撃力があるのは間違いなく、実績、実力を考えれば妥当な契約内容だろう。
気になるのは怪我がちなことと守備面での貢献度、あとは性格面だろう。
彼のようなアクの強い選手をコントロールするにはチームメイトや監督の尽力が必要になる上、レッドソックスには若手のボガーツが遊撃におり三塁手としてサンドバルも獲得したため守備位置も外野に転向する可能性が高い。
その点もちろん納得した上での契約合意だろうが、その奔放さが裏目に出ないことを祈りたい。

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