2015年7月28日火曜日

ビッグトレード、続々

トレードが最も活気付く7月、今季も優勝争いの図式を塗り替えるビッグトレードが成立した。先日のカズミアーのアストロズへの移籍が今季最初のスター選手のトレードだったが、今回はそれよりもさらに大物が動いた。

まず一つ目はロイヤルズ、レッズ間で成立したこのトレードで動いたスター選手は予想されていた通りジョニー・クエトだ。リーグ1位をひた走るロイヤルズが弱点である先発ローテを補強し、投手陣を万全な状態とした。その見返りとしてレッズが獲得したのは将来有望な3人の左投手、フィネガン、リード、ラムだ。
フィネガンは2014年の全体17位選手だが、その年順調に昇格しプロ1年目にしてメジャーデビューも果たした。今季も開幕こそマイナースタートだったもののすぐに昇格しプレーしている。22歳の彼の魅力は最速98mphの速球なのだが、今はまだ制球面が課題。さらにサイズ不足も懸念されており、体格的にはリリーフ最適なのかもしれない。
リードは2013年に2巡目でドラフト指名された22歳だが、最初の2シーズンを制球難などにより苦しみながら、今季ようやく開花した。今はAAでプレーしており来季以降のメジャーデビュー候補だ。
ラムは2008年の5巡目でドラフト指名された投手だが、怪我などもあり2013年にようやくAAAに到達し今もまだメジャー昇格はなっていない。25歳ともうプロスペクトとしては若くないのだが、90mph前後の速球や右打者に有効なカッターなどを武器にまだまだメジャーで活躍する素養はある。

ジョニー・クエト → ロイヤルズ

ブランドン・フィネガン
コディ・リード      
ジョン・ラム   → レッズ

さらにもう一つ、こちらは少々衝撃的とも言えるトレードも成立した。ロッキーズのフランチャイズプレーヤーとして知られる現役最高の遊撃手トロイ・トゥロウィツキがブルージェイズへとトレードされたのだ。ブルージェイズへと移籍したのはトゥロウィツキとラトロイ・ホーキンスの2人。ロッキーズへ移籍したのはホゼ・レイエス、ミゲル・カストロ、ジェフ・ホフマン、ジーザス・ティノコの4人だ。
トゥロウィツキとホーキンス、レイエスらベテラン選手は説明の必要はないだろう。トゥロウィツキは2020年までの10年契約を交わしており、来季以降9800万ドルの契約が残っている。対してトゥロウィツキと同じく故障がちな遊撃手のスター、レイエスもオプションを含めて2018年までの契約が残っており、トレード後も両チームは1年あたりの年俸負担はほとんど変わらない。
レイエスとともにロッキーズへ移籍する選手たちも非常に有望な若手だ。カストロは20歳の右投手で、制球に不安定さはありながらも長身から繰り出される速球は非常にレベルが高く、今季はメジャーデビューも果たしている。もう一人の右投手ホフマンさらに一段上の有望株で、2014年ドラフト全体9位指名選手だ。今はまだAAでプレーしているが完成度が高く速球にも魅力があり、健康さえ維持できれば数年後には確実にローテーションの一角を見込める投手だ。最後のティノコは20歳の右投手で、ルーキーリーグでは長年苦しんだがようやく昇格したAではそれなりの投球を見せており、上記2投手に比べるとポテンシャルには劣るが若いだけに将来が楽しみだ。
トゥロウィツキにトレードの噂は出ていたものの、地区優勝を狙って戦っているブルージェイズは打線をさらに強化し、内野守備を堅実にすることによって本気度を見せてきた。トゥロウィツキの健康面に問題が出さえしなければ、ドナルドソン、トゥロウィツキの形成する三遊間はリーグ最高クラスだろう。

トロイ・トゥロウィツキ
ラトロイ・ホーキンス → ブルージェイズ

ホゼ・レイエス
ミゲル・カストロ
ジェフ・ホフマン
ジーザス・ティノコ → ロッキーズ

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